N.Ireland Peace Deal in Crisis Over IRA Arms
Britain and the IRA were under intense pressure to reveal details of the armed group’s latest act of disarmament Wednesday after a much trumpeted attempt to bring final peace to Northern Ireland
ended in fiasco.
◇◆◇◆◇◆
■チェック
!
・peace deal 和平協定
・intense 極度の、激しい
・reveal 明らかにする
・disarmament 軍備縮小、武装解除
・fiasco 大失敗、出来損ない
■対訳
「IRAの武装をめぐって、北アイランド平和協定の危機」
大々的に布告されていた、北アイランドに決定的な和平をもたらす試みが失敗に終わったことを受けて、英国とIRA は水曜日、この武装集団の最新の武装解除活動の詳細を明らかにするよう、大きな圧力をかけられた。
■訳出のポイント
be under pressure to… は「…するよう圧力をかけられる」という表現です。
trumpet は名詞の場合はおなじみの「トランペット」ですが、ここでは動詞です。
もともとは「トランペットを吹く」「ラッパを吹く」という意味ですが、ここから「大声で知らせる」「吹聴する」という意味が派生しました。
「大々的に宣伝する」に近い意味にも使われます。しかし商品など商業的な意味の宣伝ではなく、この記事のように政治的に大きな意味があることが起こる場合に使われることが多いようです。
fiasco は本来は「ワイン用の丸底ガラス瓶」を指します。
もともとはヴェネチアグラスの職人が吹込みに失敗した高級なガラス瓶を日常用に使ったものを fiasco といったのが、由来で「大失敗」「出来損ない」「へま」という意味に使われるようになりました。
What a fiasco! で「なんたる失敗!」
end in fiasco は「大失敗に終わる」
ということになります。
■ひとこと
北アイルランド問題について簡単にまとめておきましょう。
イギリスの左側にある島がアイルランド島ですが、これは32州からなります。
この32州は、北の6州と南の26州に分割され、北を「北アイルランド」、南を「アイルランド」と一般に呼ばれています。
なぜ分割されたのか?これはイギリスが奪っちゃったからです。
本来アイルランドは厳格なカトリックのケルト人が住んでいましたが、新興プロテスタントである英国アングロサクソン人によって上の6州がイギリスに没収されてしまった。
宗教的にもプロテスタントに変えられました。
民族と宗教の2つの根強い色彩によってアイルランドは2つに分割されてしまったのですね。
しかし、南部26州のナショナリストたちはアイルランドの独立を訴え、北部6州のユニオニスト(イギリスとユニオン[=ひとつ]になろう!)と対立しはじめたわけです。
IRAとは、北アイルランドとアイルランドの統合を目指す過激派の組織です。
南部カトリックの人々(ナショナリスト)によって形成されます。
イギリスの王室に吸収された北部を奪還し、北アイルランドをイギリスから独立させるのが目的です。
IRAのテロ攻撃に対し、イギリスはSAS((Special Air Servvice)、特殊空挺任務部隊によって立ち向かいました。IRAとの戦いの中でSASは対テロの特殊戦闘技術を磨いたのです。
■編集後記
タイガース、なんとか地元で一勝、メンツを保ちました。
ワイドショーは、有栖川宮家詐称事件を一日中流していました。
確かにだますほうは悪いけど、騙されるほうも「おかしい」と気づくべきでした。
人は、外観・外見で簡単に騙されてしまいます。
ましてや皇室について、ほとんど知識のない人々を騙すのは、彼らにとってみれば子供をたぶらかすようなものだ
ったに違いありません。