UN Uses Atomic Technology to Fight Malaria Mosquito
The United Nations is harnessing nuclear technology to try to eradicate the mosquitoes whose bite transmits malaria, a deadly disease devastating the African continent.
■チェック
!
・malaria mosquito マラリア蚊
・harness 利用する
・eradicate 撲滅させる
・devastate 〜を打ちのめす
■対訳
「UN 原子力技術でマラリア蚊に対抗」
国連は、アフリカ大陸に大きな被害を与えている難病マラリアの感染源となっている蚊を撲滅させる試みとして、核技術を用いようとしている。
■訳出のポイント
動詞 harness は「利用する」「活用する」という意味で、たいていの場合は use や utilize に置き換えることができます。
ただ、ニュアンスとしてはこれらふたつの動詞に比べて、
「(自然力やエネルギーなどを)全く別のことに役立てる」という感があります。
atomic と nuclear は、それぞれ「原子の」「核の」という意味ですが、一般にはほぼ同じ意味で使われることが多い言葉です。
ここでも、atomic technology は nuclear technology は同じものを指しています。
the mosquitoes whose bite transmits malaria の部分は、直訳すると
「そのかんだ跡がマラリアを伝染させる蚊」となります。
日本語では「蚊にさされる」という表現を主に使いますが、英語では、bite 「かまれる」といういい方をします。
mosquitoes bite で「蚊にさされること」という意味になります。
ここではわかりやすいように「マラリアの感染源となっている蚊」と訳しました。
■ひとこと
マラリアの感染源の蚊を撲滅するのに核技術を使用するとはどういうことか?
実はこれは、今はじまったことではなく、なんとIAEA(国際原子力機関)によってこれまで数多くの実績をあげてきた成果をもとにしています。
IAEAと蚊?そうです、IAEAが取り組んできたことの一つに、特定昆虫の不妊化技術があります。
アフリカのある地域で乳牛が次々と死んでいきました。
アフリカ睡眠病に感染した牛です。
この病気(寄生虫)を媒介し拡大を促しているのがツェツェバエでした。
このツェツェバエを撲滅するために、学者たちは雄バエを一斉確保し、弱い放射線をあてました。これにより生殖能力が奪われた雄バエが大地に放たれます。
自然に帰されたオスがメスと交尾すると、メスは受精したと”勘違い”し、子孫が全く残らなくなったのです。
ツェツェバエはこうして絶滅しました。
このように、小さな害虫たちの生殖能力を奪うのに核技術が使用されるわけです。
IAEAの活動は核の監視だけではなく、核を有効利用することだったんですね。
■編集後記
10年前、アイルトンセナを私たちから奪ったサンマリノ・イモラでホンダエンジンががんばっています。
佐藤琢磨がリタイヤなのは残念!(16位扱い)しかし、佐藤のチームメート、バトンが予選1位でポールポジションを取得。
ホンダにとってはこれは12年ぶりのことです。バトンは堂々の2位!佐藤琢磨も今年は表彰台を狙えそうです!F1が面白くなってきました。
国内男子ゴルフトーナメントで昨日優勝したジョーンズ(豪)のパターは3,000円だったそうです。
獲得賞金は2000万円!うーん、ここにはなにか示唆するものがありますね。
意外と身近なところに成功と大きなチャンスが転がっているかもしれません。
なにも成功するためにお金をかける(大きな投資をする)必要はありません。
大切なのはモノ(あるいは人)を見抜く力なのでしょうね。