Euro 2004 Ends with Olympic-Size Upset
The Olympic Games start in Athens in six weeks’ time but Greece’s footballers have already reached the summit of their own Mount Olympus.
Their staggering and unprecedented success in becoming European soccer champions has brought the first of this summer’s major sporting events to a truly remarkable climax.
■チェック
!
・upset [名詞]意外な結果、番狂わせ
・summit 頂上、最高点
・staggering 驚くべき
・unprecedented 前例のない
■対訳
「2004年度欧州選手権、オリンピック級の番狂わせで幕を閉じる」
アテネでのオリンピック大会開催まであと6週間となったが、ギリシャのサッカー選手たちは、すでにオリンパス山の頂上まで登りつめた。彼らが、驚異的かつ前代未聞の活躍によってサッカー欧州選手権を制覇したことで、この夏最初の大スポーツイベントは、まさに最高のクライマックスを迎えた。
■訳出のポイント
upset はもともと動詞で「〜をひっくり返す」「転倒・転覆させる」の意味です。
これが形容詞になると「転覆して」→「混乱して」の意味を持ちます。
さらに、「気持ちが動転・動揺して」→「冷静さを失って」→「腹を立てて」という”取り乱した”精神状態を表すのによく使われます。
ここでは、名詞で「転覆」→「混乱状態」→「意外な結果」「番狂わせ」のように意味が派生したものです。
ギリシアの優勝がまさに「意外な結果」であったわけです。
そして、それを強調して、Olympic-Size 「オリンピック級の」という修飾がついています。
これはもちろん、今年のオリンピックをギリシアが主催することにひっかけています。
the first of this summer’s major sporting events の部分は、
events が複数形になっていることに注目しましょう。
「この夏の主要スポーツイベントの中の、一番最初のもの」という意味です。
もちろん、これは欧州選手権を言い換えたものです。
■訳出のポイント
toll は「使用料」「通行料金」などの意味でよく使われますが、
タイトルのように、「犠牲者」「死者」あるいはそれらの数(犠牲者数、死亡者数)の意味でも頻出です。
death toll で「死亡者数」と覚えておきましょう。
carry out は「実行する」「達成する」という意味の頻出表現。
是非覚えておきましょう。
ここでは、
「…銃乱射事件は…21歳の男性によって実行された」と受動態で使われています。対訳では、「…銃乱射事件は、…21歳の男性によるものだった」と意訳しました。
■編集後記
「偶然を偶然と思うな」という言葉を昨日読んだ本で見ました。いい言葉だな!!
確かに何かをコツコツやっていると、ある日突然向こうからチャンスがやって来るときがあります。
努力とは、人々がコントロールできない「チャンス」「ツキ」「偶然」を無意識的に呼び寄せる行為と言えるかもしれません。