CERN’s Big Bang Experiment Begins
Physicists around the world on Wednesday hailed the successful start of an enormous experiment at CERN to unlock secrets about the universe by recreating the “Big Bang.”
■チェック
！
・CERN 欧州原子核研究機構
・Big Bang ビッグバン（宇宙大爆発）
・physicist 物理学者
・hail 歓迎する
・enormous 巨大な、莫大な
・unlock 〜を解き明かす
■対訳
「CERNのビッグバン実験が始動」
“ビッグバン” を再現することで宇宙の謎を解き明かそうというCERN（欧州原子核研究機構） の広大な実験が水曜日に無事始動し、世界中の物理学者の間で喜びの声があがった。
■訳出のポイント
CERNはConseil Europeen pour la Recherche Nucleaire の略で、英語では European Organization for Nuclear Research 「欧州原子核研究機構」。
スイスのジュネーブ郊外、フランスとの国境をまたぐ地域にある世界最大規模の素粒子物理学 particle physics の研究所です。
動詞 hail はもともと、 （人を） 「歓呼して迎える 」 意味で、ここでは「実験が無事始動したことを歓迎する」 「喜びの声をあげる」 というニュアンスで使われています。
lock はご存知のように 「錠」 「ロック」 という名詞ですが、動詞で「〜に錠をかける」という意味にもなります。
そこで、この動詞 lock の前に反対の動作を示す接頭辞 un がついた unlock は 「錠をはずす」 「開錠する」 という意味になります。
そして、より抽象的に 「閉じていたものを開く」 「〜を明るみに出す」→ 「（謎などを）解く」 という意味でも用いられるようになったわけです。
したがって、 unlock secrets about the universe で 「宇宙についての謎を解き明かす」 ということです。
２０年以上に渡り準備されてきたこの実験は、 CERN の地下施設に設置された Large Hadron Collider (LHC) と呼ばれる大型粒子加速器particle accelerator ( = collider ) を用いて粒子同士を衝突させ、宇宙を誕生させたと考えられているビッグバンを再現させるというもの。
地下１００メートルに敷設された周長27キロのトンネル内に巨大な電磁石を並べ、高エネルギーの陽子ビームを光速に近い速度で正面衝突させるそうです。
この衝突によってビッグバンのミニバージョンが生まれるたびに、コンピュータによって収集される膨大なデータが、世界中の約１万人の研究者に送られ分析される、という広大な規模のプロジェクトです。
■編集後記
ど素人のイメージでは地球上でいくら地下１００メートルにあるトンネルでもそこでビッグバンが作られたら地球をのみこむんじゃないか、と思ったりもするんですが、実はこういう意見（抗議）が一部の科学者たちからもかなり多くあったそうなんです。
なんてったって宇宙の始まりとされるビッグバンの生成ですから。。
テクノロジーの進展で神様の領域まで人間の叡智（えいち）が及ぼうとしています。
高速度カメラの発展によってゴルフのドライバーのインパクトの瞬間が見られるようになったのとはちょっとレベルが違いますでしょうか（笑）
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（裏）久しぶりに鰻（うなぎ）が食べたくなりました。