Shanghai Subway Train Crash Injures 270
A Shanghai subway train has rear-ended the another train and injured more than 270 passengers, reawakening concerns about China’s hasty rail building plans only two months after a collision between two high-speed trains.
■チェック
!
・crash ( = collision) 衝突(事故)
・rear-end ~に追突する
・reawaken 再燃させる
・hasty rail building plans 性急な鉄道計画
■対訳
「上海地下鉄で衝突事故、270人が負傷」
火曜日、上海の地下鉄列車が別の列車に追突し、乗客270人以上が負傷。
高速鉄道の衝突事故からわずか2ヶ月後のできごとに、中国の性急な鉄道計画に対する懸念が再燃している。
■訳出のポイント
rear は 「後方(の)」 で end が 「端」 「先端」 なので、rear end で「後部」 です。
通常、列車など車両の 「後部」 「後尾(部)」 を指します。
今日は、この rear end が動詞化したrear-end として登場。
意味は 「(車両の後部に)追突する」 です。
reawaken は 「目を覚まさせる」 「呼び起こす」 という動詞 awaken の前に「再び」の意の接頭辞 re- がついたもので、「再び呼び覚ます」「再び呼び起こす」 → 「再燃させる」 ということです。
hasty はもともと 「急いだ」 「迅速な」 という形容詞。
ここから、否定的なニュアンスが伴うような、「早まった」 「性急な」「せっかちな」 といった日本語に当たる語としても、しばしば使われます。
そこで、China’s hasty rail building plans 「中国の性急な鉄道計画」の部分の hasty にもこのようなニュアンスが含まれていることを読み取っておきましょう。
カンマ以下の文後半 reawakening concerns about China’s hasty rail building plans only two months after a collision between two high-speed trains の部分を直訳すると
「ふたつの高速鉄道列車2台の衝突事故のわずか2ヶ月後に、中国の性急な鉄道建設計画に対する懸念を再燃させる」となります。
対訳では、この部分を独立させて、
「高速鉄道の衝突事故からわずか2ヶ月後(のできごとに)、中国の性急な鉄道建設計画に対する懸念が再燃している。」
としているわけです。
2008年の北京五輪、2010年の上海万博という大イベントに合わせ、中国では国家の威信をかけて両都市の地下鉄整備を含む公共交通網整備が猛スピードで進められました。
そして起こったのが、我々の記憶にも新しい7月の高速鉄道衝突事故。
このときには、安全性よりも成長速度を優先する(と思われる)中国の鉄道政策に対して、内外の懸念・批判が沸騰しました。
その後中国政府は 「発展より安全」 のアピールに努めてきただけに、今回の地下鉄事故は大きな打撃となりそうです。
■編集後記
日本の鉄道事故は減ってはいますが、高度成長期などは特に多かった。
主なものに、
・桜木町事故(1960年) 東海道本線桜木町駅構内で、車両火災が発生、死者106人、負傷者92人。
・鶴見事故(1963年)東海道本線、鶴見駅~新子安間で脱線した貨物列車に電車衝突。死者161人、負傷者120人
最近では、
・地下鉄日比谷線脱線事故(2000年) 中目黒付近のカーブで脱線。死者5名、負傷者64名
記憶に生々しいのは
・福知山線脱線事故(2005年)塚口駅~尼崎駅間のカーブで超加速度運転が原因で脱線。死者106名、負傷者562名。
上記鉄道事故、いずれのケースも人災です。
中国は短期間で2つの事故が発生したが、決して他人ごとではありません。
(裏)なんか最高の天気です。
秋晴れ?今日から長袖出勤です。