Tablets Turned into Braille Keyboard
A team of U.S. researchers has devised a way for people with impaired vision to use the touchscreen of tablets including iPads, Androids and smartphones as a Braille keyboard.
■チェック
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・Braille keyboard 点字キーボード
・devise ~を考案する、発明する
・impaired vision 視覚障害
■対訳
「タブレットが点字キーボードへ」
米国の研究チームが、視覚障害者のために、iPad やアンドロイドなどのタブレットやスマートフォンのタッチスクリーンを点字キーボードとして利用する方法を発明した。
■訳出のポイント
Braille 「ブライユ」 は、もともと人の名前(名字)です。
Louis Braille は19世紀のフランス人教育者。
自身も3歳から視覚障害であったことから、1821年にブライユ点字法を考案しました。
この方法が、後に世界の点字法の基準となったことから、現在ではBraille は 「点字」 を意味する一般語となっています。
そこで、Braille keyboard は 「点字キーボード」 ということです。
タイトルの turn into は 「~に変わる」 「~になる」 という句動詞。
したがって、Tablets Turned into Braille Keyboard は直訳すると「タブレットが点字キーボードになる」 ということです。
devise の語源は 「分割する」 という意の古仏語 deviser 。
もともとは分割には “工夫” が必要ということから、人が方法などを「工夫する」 「考案する」 あるいは 「発明する」 という動詞になっています。
ちなみに、語源を同じとする名詞 device は 「装置」 「仕掛け」 などの意味でよく知られていますが、もともとはやはり(分割するための)「工夫」 「計画」 「考案」 の意。
ここから、「工夫されたもの」 「考案されたもの」 → 「装置」 「仕掛け」という意味が派生したというわけです。
impaired は 「損なう」 「害する」 という動詞 impair の過去分詞が形容詞化した語で、”正常な機能が損なわれた” の意。
つまり 「正常に機能していない」 「障害のある」 という意味になっています。
impaired vision は 「正常に機能していない視覚」 → 「視覚障害」ということです。
people with impaired vision で 「視覚障害を持つ人」。
「視覚障害者」を意味する一般的な言い方となっています。
タッチスクリーンやタブレットなど、最先端のテクノロジーは通常視覚障害者を念頭に開発されているわけではありません。
視覚障害者が点字で文章を書いたり電子メールを送受信したりできるような、特別仕様のノートパソコンも存在しますが、それらは点字タイプ以上の機能がごく限られている上に、値段は最低でも50万円ほどするそうです。
今回米国の研究チームが発明したアプリは、タブレットやスマートフォンなどのタッチスクリーンを、そのまま点字キーボードにしてしまうもの。
このアプリ、もともとは、ニューメキシコ州立大学4年生のアダム・デュランさんのアイデアでした。
指導教官の示唆で、このアイデアをスタンフォード大学へ持込み同大学の研究者らとともに、Touchscreen Braille Writer「タッチスクリーン点字ライター」を発明したというわけです。
具体的には、ユーザーがキーボードに触るようにタッチスクリーンに指を置くと、アプリが自動的にそれらの位置を検知し、指が置かれた位置に標準6点入力式の点字キーボードが現れるというものです。
この点字ライターのデモンストレーションはこちらで閲覧することができます。
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■編集後記
iPadを持ってるんですけど自宅~会社以外、外にでない僕は全く活用していません。
なのでタブレット型の新機種が発表されてもどこふく風のような。。
しかし、今回の発明は素晴らしいですね。
Youtubeを見ていただければどのような仕組みになっているかわかるはず。
意外とシンプルだと思うのですが、これは視覚障害者にとっては本当に朗報だと思うしこのような偉大な発見というのは実はすぐ身近なところに(例えば埃がかぶったデバイス)隠れてるんだなぁと思いました。
(裏)今日はお昼から神田へー 週末は完璧仕事モード(^^;;