Australia Apology to Aborigines
The Australian government made a formal apology on Wednesday for past laws and policies that inflicted “profound grief, suffering and loss” on the country’s Aboriginal people.
■チェック
!
・law 法律
・inflict 与える
・profound 深い
・grief 悲しみ
・suffering 苦悩
・Aboriginal people 先住民
■対訳
「オーストラリア:先住民に謝罪」
オーストラリア政府は水曜日、同国の先住民らに対して「深い悲しみ、苦悩、損失」を与えた過去の法律や政策について、公式謝罪を行った。
■訳出のポイント
formal apology は 「公式謝罪」 で、make a formal apology for 〜 は「 〜 に対する公式謝罪を行う」 という言い方です。
動詞 inflict の語源はラテン語の inflictus 「打ちつけた」 です。
通常、打撃、損害、苦痛、面倒なことなど、相手にとって嫌なこと、苦痛なことを 「与える」 「加える」 「押し付ける」 「負わせる」 という否定的な意味の動詞として使われます。
inflict A on B という形で 「 A を B に与える」 という言い方になります。
今日の場合は、A=profound grief, suffering and loss 「深い悲しみ、苦悩、損失」 B=the country’s Aboriginal people 「その国(豪州)の先住民たち」 となっていて、少しわかりづらいかもしれませんが、形としては同じです。
また、“profound grief, suffering and loss” の部分が“ ”つきになっているのは、この部分が実際にラッド豪州首相による公式謝罪で使われた表現をそのまま引用していることを示します。
豪州では、英国植民地時代から1970年代まで先住民に白人文化を強制する 「同化政策」 integration policy が取られてきました。
その一環として、先住民の子ども、とくに混血児は強制的に親から引き離され収容所や孤児院に入れられたり白人の家庭で育てられたりしました。
こうして育った人々は Stolen Generation 「盗まれた世代」 と呼ばれ、10万人に上ると推測されています。
歴代の豪州政権はこれらの政策に対する謝罪を拒んできましたが、ラッド現首相率いる労働党は、昨年11月の総選挙における公約のひとつとして、公式謝罪を掲げていました。
■編集後記
「裸足の1500マイル」という映画があります。白人がオーストラリアでアボリジニを迫害していた頃の映画です。アボリジニの子供たちを親から引き離し、収容所にいれて白人化教育をしていた頃の話です。ある日少女たち3人は、収容所を脱走します。保護局は威信にかけて彼女たちを追跡します。故郷までは1500マイル。。感動的な映画でした。
(裏)それにしても L change the world、駄作以下です。