Japanese Woman Dies of Tick Disease Caught from Infected Cat
A Japanese woman in her 50s has died of a tick-borne disease after being bitten by a stray cat. It is thought to be the world’s first case of the illness transmitted from mammal to human.
■チェック
・tick(-borne) disease マダニ(を媒介とする)ウイルス(感染疾患)
・infected 感染した
・be bitten by a stray cat 野良猫にかまれる
・transmit from mammal to human 哺乳動物から人に感染する
■対訳
「日本人女性がマダニウイルスで死亡、感染した猫から」
野良猫にかまれた50代の日本人女性が、マダニを媒介とするウイルス感染で死亡した。マダニウイルスが哺乳動物から人に感染した、世界初の症例とみられる。
■訳出のポイント
tick は 「ダニ」 の総称としても使われますが、厳密には 「マダニ」 を指す語です。
tick disease は直訳すると 「マダニ疾患」。
つまり、
「マダニによる疾患」 → 「マダニが媒介するウイルスによる疾患」 → 「マダニウイルス感染」の意味になっています。
-borne は
「~で運ばれる」 「~に運ばれた」という連結形容詞を作る接尾辞です。
air-borne disease
「空気で運ばれる病気」 → 「空気感染する疾患」のように使います。
したがって
tick-borne disease も
「マダニで運ばれる病気」 → 「マダニが媒介する疾患」 で、「マダニウイルス感染」の意味になっているわけです。
stray はもともと 「道に迷う」 「はぐれる」 という動詞。
ここから
「道に迷った」 「はぐれた」 → 「さまよっている」 「家のない」という形容詞としてもよく使われる語でもあります。
stray cat 「野良猫」
stray dog 「野良猫」
などの表現として覚えておくとよいですね。
また、bitten は 「~を噛む」 という動詞 bite の完了形なので、
after being bitten by a stray cat
の部分は
「野良猫に噛まれた後に」
ということです。
transmit は
「~を送る」 「~を送り届ける」
という動詞で、
熱や電気を 「伝える」、
あるいは
電波などを 「送信する」
という意味でもしばしば登場する単語です。
そして、今日の場合は、
病気などを 「伝染させる」 「感染させる」
の意になっています。
今日の第2文は直訳すると
It is thought to be the world’s first case of the illness transmitted from mammal to human.
「それは、その病気(=マダニウイルス)が哺乳動物から人へ感染した世界で初めての症例と考えられる」。
つまり
「マダニウイルスが哺乳動物から人に感染した、世界初の症例とみられる」
というわけです。
近年、国内でマダニが媒介するウイルスによる感染症が相次いでいます。
そんな中、昨年に女性がウイルスに感染していた疑いのある野良猫に手をかまれ、その後、死亡していたことがわかりました。
このマダニが媒介するウイルスによる感染症は、severe fever with thrombocytopenia syndrome (=SFTS)
「重症熱性血小板減少症候群」。
4年前に国内で初めて確認されて以来、これまでに西日本を中心に266人が発症し、このうち57人が死亡しています。
SFTSは、人がマダニにかまれることで発症しますが、厚生労働省によると、昨年夏に西日本の50代の女性が、弱った野良猫を動物病院に連れて行った際に手をかまれ、およそ10日後にSFTSを発症して死亡。
野良猫は、症状などからマダニが媒介するウイルスに感染していた可能性が高く、哺乳動物から人に感染したと見られる事例は、国内でも、おそらく世界でも初めてだということです。
■編集後記
シンガポールから日本に帰国した時、うちの2匹のチワワのうち一匹がマダニに感染したらしく、その後大変でした。。今は元気ですが最近まで薬を飲んでました。
シンガポールで預けたペットホテルの環境が劣悪だったのだと思います。
それにしても怖いですよね。。マダニ、ヒアリ・・・
(裏)今朝、犬の散歩直前から土砂降り。傘も持たずに犬の散歩している人が何人かいました(汗