Apple Swelters Waiting for Power to Switch On
New Yorkers sweltered in the heat and humidity while waiting for electricity to be fully restored on Friday, but miraculously only one death in the city could be blamed on the worst power failure in North American history, officials said.
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■チェック
!
・swelter 汗だくになる、暑さにまいる
・humidity 湿気、湿度
・miraculously 驚異的に、奇跡的に
・blame 非難する、責める
・power failure 停電、電源異常
■対訳
「電力の復旧を待つビッグ・アップルは汗だく」
金曜日ニューヨーカーは熱と湿気で汗だくになりながら電力の完全復旧を待ちわびたが、同市でこの北米史上最悪の停電が原因と思われる死亡者は、驚異的なことに1名だけである、と関係者は伝えた。
■訳出のポイント
タイトルの Apple は New York City の愛称 nickname である Big Apple の Bigを省略したものですね。
wait for …「…を待つ」については皆さんご存知だと思います。
その上級編ともいえる wait for…to 〜 という形は、「…が〜するのを待つ」という意味です。
そこで、タイトルでは「電気が作動するのを待つ」。
本文では、これにもうひとひねり加わって、to 以下が to be fully restored と受動態になっています。
しかし訳し方は同じで「電力が完全に復旧されるのを待つ」となります。
restore の基本的な意味は「もとの状態に戻す」というもの。
公共サービスなどで問題があってそれを「復旧、回復させる」という文脈でよく使われます。
そして、コンピューターが crash (強制終了)した場合の復元・再構築という意味でも頻出。
また、古い絵画や建築物などを「修復する」のも restore です。
■ひとこと
29時間ぶりに電力は全面復旧しました。
これは1977年の25時間よりも長く、かつ大規模なものでした。
米国財務省は、金融、証券市場に混乱がなかったことで、米国経済の強さを示した、とするコメントを発表しましたが、実は、ニューヨーク証券取引所(New York Stock Exchange〔NYSE〕)職員が地下鉄の運休で出勤できず、大きな取引ができなかったのが本当らしいです。
実際、工場や製油所ではまだ点検作業で稼動をストップしているところも多く、米国経済に与える影響が表面化するまであと数日を要するようです。
さて死亡した1人は、マンションの高層階から階段で降りてきた後、心臓麻痺で死亡したそうです。
さらに火災が60件ありました。
これは電気代わりに使ったロウソクの火が原因だそうです。
Big Appleのニックネームの由来は、マンハッタンを、どこをかじってもおいしいリンゴだとする例えや、世界中のジャズミュージシャンが、成功の象徴であるマンハッタンを大きな果実としてBig Appleと呼んでいた、ニューヨークの競馬場で優勝することを目標とした馬に、馬の好物であるリンゴをひっかけてBig Appleと呼んだなどいろいろな説があるそうです。
成功と自由の象徴であるマンハッタンも、いまやテロの脅威に常にさらされています。