Chimps Outperform Humans in Memory Test
Young chimpanzees have a remarkable photographic memory, which is superior to humans, researchers at Kyoto University’s Primate Research Institute in Japan discovered.
■チェック
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・outperform 〜 より勝る
・remarkable 驚くべき
・photographic memory 写真記憶
・Primate Research Institute 霊長類研究所
■対訳
「チンパンジー:記憶テストで人間に勝る」
チンパンジーの子供は驚くべき 『写真記憶』 能力を持ち、人間の記憶力よりも優れていることを、日本の京都大学霊長類研究所の研究者らが発見した。
■訳出のポイント
タイトル中の chimp は chimpanzee を略した言い方。
口語ではよく使われます。
remarkable は 「注目する」 「気付く」 という意味の名詞 remark の後ろに「 〜 するべき」 「 〜 できる」 という意の接尾辞 -able がついたものです。
そこで、「注目すべき」 「注目に値する」 → 「目を見張るような」「驚くべき」 という意味の形容詞になっています。
photographic memory は、目に映った対象を写真のように細部まで鮮明に記憶する能力のことで、日本語では 「写真(式)記憶」 あるいは 「映像記憶」といわれます。
同じ能力を指す eidetic memory という言い方もあり、こちらは「直感像記憶」 と訳されています。
superior は、もともと 「上の」 という意味のラテン語 superus の比較級で、人・物・事について 「より優れている」 「勝っている」 ことを表す形容詞です。
注意したいのは、通常の比較級では 「 〜 よりも … 」 のように比較の対象を示すときには、than を用いますが、 superior の場合は必ず to を使います。
したがって、 superior to 〜 「 〜 よりも優れている」 「 〜 に勝る」 という形で覚えておくといいでしょう。
ちなみに、この superior to 〜 は意味的には better than 〜 とそう変わらないわけですが、より形式的で硬い言い方になります。
今回の実験では、7歳の子供チンパンジー3頭に、まず1から9までの数字を覚えさせ、コンピュータ画面で数の小さい順に手でタッチするように訓練しました (これだけでもすごいですよね?)。
そして、画面に9つの数字を一瞬示した後で四角いマークで伏せ、それを小さい順にタッチする課題を与えたところ、3頭とも課題をクリアしました。
3頭中最も高い能力を示した 「アユム」 は、数字の提示時間約0.7秒でほぼ100%正確に記憶していましたが、比較実験をした京大と岐阜大の学生9人は記憶できませんでした。
さらに、数字を5つにし提示時間を0.21秒にしたところ、アユムをはじめチンパンジー3頭の正答率は約8割だったのに対して、大学生は約4割の正答率でした。
0・21秒の提示時間では眼球を動かすことはできず、数字の位置を目で追うことは不可能です。
そこで、チンパンジーの子供は一蹴見ただけで細部を記憶する「写真記憶」 能力が優れている、という結論にいたったということです。
ちなみに、チンパンジーの母親の成績は大学生と同じレベルだったそうです。
■編集後記
写真記憶。。。細かい情報を写真で撮影したごとく脳に記録する記憶術です。
よくイメージは右脳が司るといいます。フォトリーディングという言い方があります。写真で撮影するように本を読む速読技術です。これはあるていど訓練をつめば誰でも出来るそうです。僕はあまり速読には興味ないですが。。
(裏)今晩、あんこう鍋食べにいきます。週末は沖縄!ここ1ヶ月で全国を飛び回っています。