Haitian Woman Poisoned 40 Gang Members to Avenge Family
A Haitian woman killed 40 members of a criminal gang by serving them poisoned food, in an act of revenge for her family members who had been killed by the gang. She turned herself in immediately after the incident.
■チェック
・Haitian ハイチの
・poison 【動詞】~を毒殺する
・gang member ギャングのメンバー
・poisoned food 毒入りの食べ物
・avenge ~の仇を討つ、~の恨みを晴らす
・criminal gang 犯罪組織、ギャング
・serve(人)~ (人)に~(食べ物)を出す
・in an act of revenge 復讐として
・turn oneself in (警察に)自首する、出頭する
・immediately after the incident 事件の直後に
■対訳
「ハイチの女性がギャング40人を毒殺、家族の復讐」
家族をギャングに殺されたハイチの女性が、毒入りの食べ物を振る舞い、そのギャングのメンバー40人を殺害して復讐を遂げた。事件直後に女性は、自ら警察に出頭した。
■訳出のポイント
今日の話題は
gang 「ギャング」。
もともとは、
「仲間」「(作業)チーム」
という意味の名詞です。
a gang of workers 「作業員の仲間たち(一団)」、
a road repair gang 「道路補修チーム」
などのように、主にイギリス英語や職人文化の中で使われています。
ただし、現在では、ただの仲間というよりは、
「犯罪仲間」→「犯罪組織」「(悪者たちの)ギャング」
という否定的な意味合いで用いるのが主流ではあります。
特に、アメリカなどでは20世紀以降、非合法活動を行う若者集団のイメージが定着していますね。
ニュースや警察の報告・声明などでは、こちらの意味で使われることがほとんどです。
今日の本文で使われているように
a criminal gang と明示する場合もあり、
日本語では
「犯罪組織」「犯罪集団」「ギャング」
のように言うのが一般的ですね。
poison は
「毒」「毒物」「毒薬」「有害なもの」
を意味する名詞。
今日の場合は
「~に毒を入れる」「~に毒を盛る」「~を毒殺する」
と言う動詞として使われています。
poisoned food は
「毒を入れた食べ物」「毒入り食物」
ということですね。
in an act of~ は
「~と言う行為(行動)の中で」
という言い方。
revenge が
「復讐」「かたき討ち」
という名詞なので、
in an act of revenge で
「復讐という行為の中で」→「復讐として」
という表現になっています。
本文第1文の後半、
in an act of revenge for her family members who had been killed by the gang
の部分は、
「そのギャングに殺された家族の復讐として」
というわけですね。
turn oneself in は、
犯罪や警察関連の報道でしばしば登場する表現。
自首、出頭に関わる言い回しとして確認しておきましょう。
turn oneself in ~ で
警察などの当局に「自ら出頭する」「自首する」
という意味になっています。
罪や事件への関与があると認めて、自発的に当局に出向くことを表す言い方ですね。
immediately は
「すぐに」「早急に」「即座に」「速やかに」
のように、
非常に短い時間の経過を示す副詞。
そして incident は
「できごと」「事件」。
中立的な出来事から、衝突、トラブル、暴力を含む事件まで、とても幅広く使われる名詞です。
immediately after the incident で
「事件の直後に」
と即時性を強調する言い方になっています。
5月頭に、カリブ海の島国ハイチで、ギャング40人が腹痛を訴え、その後に死亡。
死因は、
「いつも守ってくれて感謝しています」と、
スナックを売る露天商の女性から差し出された揚げ餃子の
empanada「エンパナーダ」
に練り込まれた農薬や殺虫剤。
無政府状態で治安の悪化が著しい同国で、露天商を許可し、保護しているという名目でギャングにみかじめ料を強要され、その上に家族を惨殺された女性による復讐劇でした。
ギャングたちはエンパナーダ喜んで食べ、その数分後には苦しみ嘔吐。。。
次々と倒れ、病院にたどり着く前に息絶えたそうです。
勘づいたギャング団はすぐに女性の家に火をつけましたが、女性はすでに警察に自首し、
「私がやった。これは家族を殺された復讐だ」
と、保護を求めて無事だったということです。
■編集後記
昨年1年間、ハイチではギャング関連の暴力で5600人が命を失ったといいます。wikipediaによれば、2024年2月時点で、首都の8割を武装ギャングが支配する無政府状態である。さらにギャングの襲撃で刑務所から受刑者約4千人が脱走するなど、混乱が拡大している、、とのこと。
(裏)梅雨明けしたかのような天気ですが、今月下旬から下り坂なるようですね・・