U.N. Security Council to Lift Key Sanctions on Iraq
The United Nations Security Council voted on Wednesday to lift key sanctions on Iraq, a huge step to restore the international standing after Saddam Hussein invaded Kuwait in 1990.
■チェック
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・United Nations Security Council 国連安全保障理事会
・vote to ~することを投票で決定する→決議する
・lift sanctions 制裁を解除する
・international standing 国際的立場、地位
・invade 侵攻する
■対訳
「国連安保理、対イラク制裁解除へ」
国連安全保障理事会は水曜日、イラクに対する主要な制裁の解除を決議した。
1990年のサダム・フセインによるクウェート侵攻によって失ったイラクの国際的地位回復へ向けての大きな一歩だ。
■訳出のポイント
sanction は英字新聞頻出の重要語のひとつで 「制裁(措置)」。
今日登場している lift sanctions 「制裁を解除する」 は、impose sanctions 「制裁を課す」 とペアでおぼえておきたい表現です。
また 「~に対する制裁」 というときには、前置詞 on か against を用いるという点も押さえておきましょう。
key は誰でも知っている 「鍵」 という名詞ですが、日本語でも”キーポイント” などというように、「要所」 「重要点(物・人)」という意味にもなります。
そして、ここから 「重要な」 「キーポイントになる」 「主要な」という形容詞としてもよく使われるので、確認しておきましょう。
よって key sanctions は 「主要な制裁(措置)」 で、lift key sanctions on Iraq だと 「イラクに対する主要な制裁を解除する」ということです。
動詞 vote は 「投票する」。
vote to ~ で 「~するよう投票する」 → 「~することを投票で決める」「~することを決議する」 という言い方になります。
ここでは、間に on Wednesday がはさまっていますが、形としては同じです。
voted (on Wednesday) to lift key sanctions on Iraq で「イラクに対する主要な制裁を解除することを決議した」 →「イラクに対する主要な制裁の解除を決議した」 です。
standing はおなじみの動詞 stand 「立つ」 の現在分詞が名詞化したもの。
したがって、もともとの意味は 「立っていること」。
ここから、「立っている場所」 → 「地位」 「立場」 「身分」、あるいは 「名声」 「評判」 などの意味で使われます。
the nation’s international standing で「その国(=イラク)の国際的地位」 ということです。
今回の決議には、石油と食糧を交換する制度の廃止、大量破壊兵器関連の制裁解除などが含まれています。
これによって、イラクは石油を売って外貨を稼ぐことが可能になりますし、軍事目的ではなく、民間で用いる電力供給などを目的とする平和的原子力開発 「民用核計画」 civilian nuclear program も可能となるわけです。
■編集後記
イラクがクエート侵攻をし、併合したのは1990年で、まさにその後の湾岸戦争の幕を開いたわけです。
多くの死傷者を出し、そして2001年の911につながっていきます。
それから米国によるフセイン狩りと処刑。
この間、日本では平和を享受していましたが、中東では血が血を洗う暗黒の時代だったわけですね。
(裏)今日は今週最後の忘年会。
あんこう鍋を食べられるか!?