Anish Kapoor Designs Mobile Concert Hall for Japan
British sculptor Anish Kapoor, working with Japanese architect Arata Isozaki, designed a transportable concert hall to bring music and arts to the people in the earthquake and tsunami-devastated areas of Japan.
■チェック
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・mobile (transportable) concert hall 移動式コンサートホール
・architect 建築家
・sculptor 彫刻家
・earthquake and tsunami-devastated areas 地震および津波被災地
■対訳
「アニッシュ・カプーア氏、日本のために移動式コンサートホールをデザイン」
英国の彫刻家アニッシュ・カプーアさんが、日本の建築家磯崎新さんに協力し、日本の地震・津波被災地の人たちに音楽や芸術を届けるための移動式コンサートホールをデザインした。
■訳出のポイント
「携帯電話」 のことを mobile phone というように、mobile は 「可動式の」「移動式の」 という形容詞です。
同様に transportable も、「~を運ぶ」 「~を輸送(移動)する」 という動詞 transportに 「~できる」 「~可能な」 という意の接尾辞 -able がついた形容詞。
つまり 「運べる」 「移動可能な」 → 「移動式の」 ということです。
bring は 「~を持って行く(来る)」 「~をもたらす」 という基本動詞ですね。
bring A to B で 「AをBにもたらす」 → 「AをBに届ける」 という形になっています。
そこで、bring music and arts to the people・・・ の部分は「音楽や芸術を・・・の人たちに届ける」ということです。
devastate は 「~を荒廃させる」 「~を壊滅させる」 あるいは「打撃を与える」 という動詞です。
ここから、過去分詞が形容詞化した devastated は 「壊滅した」「打撃を受けた」 の意。
英字新聞では災害関連の記事でよく登場する語で、とくに devastated area で 「(災害の)被災地」 という言い方になります。
今日の場合は、その応用で earthquake and tsunami-devastated areas なので「地震と津波で打撃を受けた地域」 → 「地震と津波の被災地」 ということです。
ちなみに、areas と複数形になっていることから、「被災地」 といっても1ヶ所ではなく、複数の被災地を意味していることにも注目しておきましょう。
日本語はこういった点はあいまいな言語なので、対訳でわざわざ訳出する必要はありません。
ただし、こうした細かい “英語らしさ” にマメに注意を払っていると、英語力に差が出てくるものです。
カプーアさんは、英字新聞でも以前に取り上げた高松宮殿下記念世界文化賞の今年の受賞者のひとりです。
彼が外観をデザインした真っ赤な心臓のような形の移動式テント(コンサートホール)が、来春にも東日本大震災・津波の被災地にお目見えするという話題。
500人から700人の観客を収容できるサイズで、クラシックやジャズなどの音楽、ダンスなどの芸術公演を実施する予定だといいます。
■編集後記
もうすぐ震災から半年が経ちます。
自然災害は、台風12号も加わり本当に恐ろしいものです。
対策を取れないくらいのエネルギーを前にして、僕ら人間が全くの無力であることを思い知らされます。
だから、今できることは、先延ばしせず、ひとつひとつ真剣にやることが大切なのだと思います。
(裏) http://perfect-english.info/c/sZQxp ←まじおすすめっす。