China Overtakes Japan as World’s Second-biggest Economy
Japan ceded its spot as the second biggest economy on the planet behind the U.S. to China in 2010.
■チェック
!
・overtake 追い越す
・cede 譲る
■対訳
「中国、日本を追い越す 世界第2位の経済大国に」
2010年、日本は、米国に次ぐ世界第2位経済大国の座を中国に譲り渡した。
■訳出のポイント
overtake は 「~に追いつく」 「~を追い越す」 あるいは 「~を上回る」という動詞。
China overtakes Japan で「中国が日本を追い越す」です。
economy はご存知のように、「経済」 という最重要名詞ですが、日本語でいう 「経済圏」 あるいは 「経済大国」 の意味でも使われます。
そこで、world’s second-biggest economy で「世界で2番目に大きな経済大国」 → 「世界第2位の経済大国」ということです。
ここから、今日のタイトルは直訳すると「中国が、世界第2位の経済大国としての日本を追い越す」 →「中国が日本を追い越して世界第2位の経済大国になる」ということです。
cede はあまりなじみのない単語かもしれませんが、「譲渡する」「譲る」という動詞です。
cede ~ to … で 「~ に … を譲る」 という言い方になります。
ここでは、 cede one’s spot (=position) to … で「… に~の地位(座)を譲る」という形が応用されています。
on the planet は直訳すると 「その惑星上で」 ですが、当然ながら「その惑星」 とは 「地球」 のことを指すので、「地球上で」 = 「世界中で」 という表現です。
したがって、 Japan ceded its spot as the second biggest economy on the planet behind the U.S. to China で 「日本は米国に次ぐ世界中で2番目に大きな経済大国の座を中国に譲った」 →「日本は米国に次ぐ世界第2位経済大国の座を中国に譲り渡した」ということです。
2月14日朝の日本政府による発表で、長らく見込まれていた (long-anticipated) GDP(= gross domestic product 「国内生産」)における日中逆転が公式のものとなりました。
2010年通年のGDPは日本の約5兆4700億ドルに対し、中国の方が5兆8800億ドルと約7%上回る形です。
しかし、国民1人あたりのGDPを比較すると、日本の約4万ドルに対して中国は約4500ドルにすぎません。
世界銀行の推計によると、中国では日本の全人口に近い1億人以上が1日2ドル未満で生活をしているといいます。
こういった点からも、GDPの数字だけを持って「経済大国」 とするのには問題がありそうです。
ただ、1967年に西ドイツを追い抜いて以来、40年以上に渡って世界2位の座を守ってきた日本の後退と中国の台頭・躍進は、世界経済地図におけるひとつの時代の終焉を意味するのかもしれません。
■編集後記
国民一人あたりのGDPランキングは2009年の数字ですが、日本は17位。
意外と低いです。
1位はルクセンブルク、2位ノルウェー、3位スイス、4位はカタールだそうです。
ルクセンブルクはかつてオランダとベルギーとともにベネルクス三国と呼ばれていました。
ルクセンブルクのGDPは4兆円と青森県と同じくらいの規模ですが、人口が48万人しかいません。
(青森県の人口138万人)。
重工業、金融、情報産業と多種多様な産業が発達し、金融セクターと情報産業に関してはユーロ圏でもトップクラスとのことです。
(裏)昨夜の東京の雪はすごかった。
気温が低かったのですぐに積もりました。