16 Japan-born Crested Ibises to Be Sent to China
Japan has agreed to send 16 crested ibises, born at the Conservation Center on Sado Island, to China in late October. Half of the offspring of the birds donated by China are supposed to be sent back to China according to the memoranda between the two countries.
■チェック
・Japan-born 日本生まれの
・crested ibis 【鳥】トキ
・send (back) 送る(返還する)
・agree 合意する
・(Crested Ibises) Conservation Center on Sado Island
佐渡トキ保護センター
・offspring 子、子孫
・donated by ~から寄贈された
・be supposed to ~することになっている
・memorandum (→ memoranda) メモ、覚書
■対訳
「日本生まれのトキ16羽、中国返還へ」
日本は、佐渡トキ保護センターで生まれたトキ16羽を10月中に中国に返還することで合意した。日中間の覚書によると、中国から寄贈されたトキから生まれた子の半数は返還することになっている。
■訳出のポイント
(地名)-born は
「~生まれの」の意。
Tokyo-born
「東京生まれの」
という具合に使います。
今日のタイトルでは、
16 Japan-born crested ibises で
「16羽の日本生まれのトキ」
ということですね。
spring は
「春」
を指す名詞としておなじみですね。
その他にも
「泉」「水源地」
あるいは
「ばね」「弾力」「弾力性」→「跳ぶこと」「はねること」
といった意味でもよく使われる単語です。
そして、ここから
「はねる」「跳ぶ」「跳ね返る」→
「突然現れる」→急に「現れる」「生じる」「出る」「湧き出る」
という意味の動詞にもなるわけです。
spring off ~ で
「~から飛び出る」「~から急に現れる」
という成句になり、
offspring はその逆成名詞で
「(親から)飛び出たもの」→
人、動物の「子」「子孫」
という名詞になっています。
suppose は
「~だと思う」「~だと考える」
という動詞。
受動態の
be supposed to ~
という形だと、
「~であると考えられている」→「~であるはずのである」
という意味で、
ここから、
義務、規則、取り決め、約束などによって
「~することになっている」「~しなければならない」
という意味合いでよく使われる表現となっています。
memorandum は
「覚書」「簡単な記録」
という意味の名詞。
この省略形が
memo
「メモ」
になります。
そして、
複数形は
memoranda
になるので注意しましょう。
第2文末尾、
according to the memoranda between the two countries
の部分は
「2つの国の間の覚書によると」→
「日中間の覚書によると」
というわけですね。
新潟県の佐渡トキセンターで生まれた国の特別記念物トキ16羽を中国に返還することで日中当局が合意した、という話題です。
日中の覚書に基づき、中国から提供されたトキから生まれた子の半数は返すことになっていますが、新型コロナ禍や鳥インフルなど影響で、2016年から停滞しており、今回実現すれば8年ぶりの返還だそうです。
日中関係が多くの課題に直面する中、トキの返還再開を通じてせめて学術面での交流促進となることも期待されます。
■編集後記
日本国内のトキは2003年に絶滅。その後中国から提供を受けた親鳥から繁殖と放鳥を繰り返し、現在、推定約600羽のトキが佐渡にいるそうです。また、トキはもともと中国、韓国にも棲息していますが、学名である Nipponia nippon(ニッポニア・ニッポン) からも、世界でも日本を象徴する鳥というイメージがあるようですね。
トキ、crested ibisのibisはアイビスと発音します。
(裏)佐渡の人は保護センター以外で飛ぶトキをよく目撃するのでしょうか・・