Japan Unveils Biggest Military Buildup Since World War II
The Japan government has approved its biggest military buildup since the Second World War and plans to acquire counterstrike capability, citing increasing threats posed by China and North Korea.
■チェック
・unveil ～を発表する
・military buildup 軍備増強、軍備拡張
・World War II (=Second World War) 第二次世界大戦
・approve ～を承認する
・acquire a counterstrike capability 反撃能力を獲得する
・cite ～を引用する
・increasing threats 増大する脅威
・posed by ～がもたらす
■対訳
「日本、戦後最大の軍備増強を発表」
日本政府は、中国および北朝鮮からの脅威が増大しているとして、第二次世界大戦後最大の軍備増強と反撃能力を獲得する計画を承認した。
■訳出のポイント
build up は
「～を高める」 「増大させる」 「～を増強する」
「～を築き上げる」 「～を作り上げる」
といった意味の成句。
この build up が名詞化したのが buildup (=build-up) で、
兵力などの
「増強」 「強化」
という意味になっています。
そこで、
military buildup は
「軍事的な増強」 → 「軍備増強」 「軍備拡大」
ということですね。
cite は
「～を引用する」 「～を引き合いに出す」
という動詞。
英字新聞では、しばしば
citing ～
という形で
「～を引用して」 「～を引き合いに出して」
という言い方として使われます。
動詞 pose は
絵や写真のために 「ポーズをとる」
という意味でもあると同時に、
危険や問題などを 「引き起こす」 「もたらす」
の意味でも頻出。
受動態の
(be) posed by ～ で
「～によって引き起こされる」 「～によってもたらされる」
という言い方になります。
これらを踏まえると、
本文末尾の
citing 以下は
「中国と北朝鮮によってもたらされる増大している脅威を引き合いに出して」 →
「中国および北朝鮮からの脅威が増大しているとして」
というわけですね。
防衛費をめぐって、日本政府は１６日、２０２３年度から５年間の総額を４３兆円程度とすることを閣議決定。
現行５年間計画から１.６倍に積み増すこととなり、過去最大の増額です。
海外では、
the biggest military buildup since the World War II
「第二次世界大戦後最大の軍備増強」
として、かなり大きく報じられています。
この日政府は、臨時閣議で
「国家安全保障戦略」
「国家防衛戦略」
「防衛力整備計画」
の３つの文書を決定。
この中では、
・実践を想定しての弾薬等の確保
・敵のミサイル発射基地などを攻撃する『反撃能力』の整備
なども明記しています。
この『反撃能力』については、政府はこれまでは法理論上は自衛権の範囲内に含まれるとしながらも、政策判断として保有しないとしてもので、今回の決定は日本の安全保障政策の大きな転換点となりそうです。
■編集後記
防衛費の拡大には、その財源として法人税、復興特別消費税、たばこ税の増税分をあてようとしているのだとか・・・。会見での説明も乏しいものでしたし、国会で徹底的に議論してほしいですね。
（裏）もういつコロナに罹ってもおかしくない状況とはこのことか・・・