EU Backtracks on 2035 Ban of New Combustion-Engine Cars
The European Commission on Tuesday backtracked on its plans to ban the sale of new combustion-engine cars in the bloc by 2035.
■チェック
・EU (European Union) EU (欧州連合)
・backtrack on ~を撤回する、見直す
・ban 禁止(する)
・combustion-engine car エンジン車
・European Commission 欧州委員会
・sale 販売
・bloc (国家間の)圏、ブロック
■対訳
「EU 2035年の新エンジン車禁止を撤回」
欧州委員会は火曜日、EUにおいて2035年までにエンジン車の新車販売を禁止する方針を見直した。
■訳出のポイント
backtrack はもともと
「来た道を引き返す」
という動詞。
ここから、
発言、意見、政策などを
「撤回する」「修正する」「見直す」
という意味合いでも使われます。
単なる変更 (=change) ではなく、
“前に進んだ後で引き返す”
というニュアンスになるわけです。
英字新聞では、
【政策・外交・発言の修正、見直し】
という文脈でよく登場する語となっています。
combustion-engine car は
正式には
internal combustion-engine car で
「内燃機関自動車」
「内燃エンジン自動車」。
主に、
EV「電気自動車」
との対比で使われる表現で、
日本語報道では
「エンジン車」
とするのが一般的です。
bloc は
共通の利害を持つ国家間の
「連合」「ブロック」「圏」
を意味する名詞。
ここでは
the block = EU (European Union)。
すなわち、EU を
“政治・経済ブロック”
として捉える言い方になっています。
すなわち、
in the bloc は
「EU において」「EU で」
ということですね。
EU の執行機関である欧州委員会は12月16日、2035年までにエンジン車の新車販売を原則的に禁じるという方針の見直しを発表しました。
走行中の二酸化炭素(CO2)排出量を、新車全体で2021年と比べて平均90%削減するよう各自動車メーカーに要求。
達成を条件に2035年以降もハイブリッド車(HV)を含めエンジンを搭載する車の販売を認める、というものです。
欧州では EV の普及ペースの遅れに加え、中国による EV 攻勢で、エンジン車や HV の販売比率が高い欧州自動車産業は苦戦しています。
今回の欧州委員会の方針見直しは、自動車大国ドイツなどによる規制緩和要求に応えた形ですが、気候変動対策に積極的なフランス、スペインなどの反発は必至でしょう。
最終決定には加盟国や欧州議会の承認が必要で、さらなる紆余曲折も予想されます。
■編集後記
2035年のエンジン車禁止は、HV(ハイブリッド)に強みを持つトヨタ自動車などの日系メーカーにとっては大きな打撃なので、今回の見直し案にはさぞかしホッとしていることでしょう。しかし、環境対策と産業保護の両立は人類にとって大きな課題ですね。また高齢者ドライバー比率がますます今後増えていくので自動運転への流れもどんどん加速していくと思われます。
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