Japan’s Sunken Boat Contacted Coast Guard via Passenger’s Cell Phone
A tour boat that sank off the coast of Hokkaido, Japan, with 26 people on board, made an emergency call to the Coast Guard using a passenger’s mobile phone, according to sources.
■チェック
・sink (→ sank → sunken) 沈む
・contact the Coast Guard 海上保安庁に通報する
・via (=using) a passenger’s cell (=mobile) phone
乗客の携帯電話を通じて(使用して)
・make an emergency call to ~に緊急通報する
・according to sources 関係筋によると、情報によれば
■対訳
「日本の沈没船、乗客の携帯で海保に通報」
北海道沖で26人が乗った観光船が沈没した事件で、関係筋によると、観光船から海上保安庁への緊急通報に乗客の携帯電話が使われていたという。
■訳出のポイント
sink は 「沈む」 という動詞で、
sank が過去形、
sunken が過去分詞です。
そこで、タイトルの
sunken boat は
「沈没した船」 「沈没船」
ということですね。
contact はもともと
人・物との 「接触」 「ふれあい」
を意味する名詞。
ここから
無線などによる 「接触」 → 「連絡」
の意味でもしばしば使われます。
今日の場合は動詞の
「~と接触する」 「~に連絡する」 で、
contacted (the) Coast Guard で
「海上保安庁に連絡をした」 → 「海保に通報した」
というわけです。
「携帯電話」は
米国では cell phone
もっとも一般的。
正式には
cellular telephone ですが略して
cell phone ですね。
一方、英・豪などでは
mobile phone
の方が一般的に使われます。
どちらもあわせて確認しておきましょう。
via は元来
「~経由で」 「~を通って」
という前置詞。
ここから、口語では
「~を通じて」 「~によって」
という手段、媒介を表す単語としてもよく使われます。
via the Internet 「インターネットを通じて」
via airmail 「航空便で」
といった具合ですね。
今日のタイトルでは
via passenger’s cell phone で
「乗客の携帯電話で」。
つまり、本文の
using a passenger’s mobile phone
「乗客の携帯電話を使用して」
と同じ意味を表しています。
emergency call は
「緊急電話」 「非常の呼び出し」。
日本国内でいうと
110番、119番などにかける 「緊急通報」 のことも
emergency call
になります。
make an emergency call to ~ で
「~に緊急電話をかける」 「~に緊急通報をする」
ということですね。
ここでは
made an emergency call to the Coast Guard で
「海上保安庁に緊急通報をする」
となっています。
日本では海上での事件・事故の際の緊急通報用電話番号は118番。
4月23日、知床半島の沖合で観光船 KAZU 1 が沈没し、30日までの1週間に捜索で発見された14人の死亡が確認されたほか、29日には海底で船体が見つかりました。
この事故で、当日午後1時過ぎに観光船が海保に通報があった際、その連絡手段として乗客の携帯電話が使われていたことが関係者への取材でわかったというニュースでした。
事故の3日前に行われた国の船舶検査では、搭載が義務付けられている陸上との通信設備として会社側が携帯電話を申請し、申請キャリアでは電波が届かないエリアがあるにもかかわらず、検査を通過していたことが明らかになっています。
情報が出てくるたびに、運航会社だけでなく当局による安全管理のずさんさがより浮き彫りになってきますね。
■編集後記
いざという時の緊急連絡手段をきっちり装備しないまま、あの難しい海域を運航していたなんて・・・本当に信じられません。会社側もそうですが、検査をしていた当局の安全意識はどうなっているのでしょうか。。。この事故は1000%人災でしたね。
今日の動画
https://youtu.be/kFOyRriPqCM
(裏)3年ぶりに故郷、長岡市に帰省してます!