Teacher Beheadings Triggers Protests across France
Thousands took to the streets across France on Sunday in support of Samuel Pity, the history and geography teacher beheaded after showing a caricature of the Prophet Muhammad during a class.
■チェック
・behead 首を切り取る、斬首する
・trigger 【動詞】 ~を引き起こす
・take to the streets (街頭で)デモを行う
・in support of ~を支持して、擁護して
・history and geography teacher 歴史・地理の教師
・caricature 風刺画
・Prophet Muhammad 【イスラム教】預言者ムハンマド
■対訳
「フランス各地でデモ、教師斬首事件を受けて」
日曜日にフランス各地では数千人が街頭でデモを行い、授業中に預言者ムハンマドの風刺画を見せた後、首を切り落とされて殺害された歴史・地理の教師サミュエル・パティさんへの支持を表明した。
■訳出のポイント
behead は
人や動物の 「首を切り取る」 「首をはねる」
という動詞。
処刑などで 「斬首する」
という意味でも使われます。
今日のタイトルでは
teacher beheading で
「教師の斬首(されること)」 → 「教師斬首事件」
という意味になっています。
trigger はもともと
銃砲の 「引き金」
を意味する名詞。
ここから、
「引き金を引く」 → (引き金を引いて)「銃を発射する」、
爆発、事件などの 「引き金になる」 「きっかけとなる」 →
「~を引き起こす」 「~を誘発する」
という動詞としても頻出です。
したがって、タイトル全体では
「教師斬首事件がフランス各地でデモを引き起こす」 →
「教師斬首事件を受けて、フランス各地でデモが行われる」
というわけです。
caricature の語源は
「荷物を積み過ぎたもの」 → 「ゆがんだもの」 → 「風刺画」
という意味のイタリア語 caricatura 。
ここから、
人や物の特徴や欠陥を誇張した 「風刺もの」 「風刺画」 「風刺文」
を指す名詞となっており、
ひとコマの 「政治漫画」 「風刺漫画」
も含まれます。
prophet は
「予言者」 「預言者」。
the Prophet だと
特定の宗教における(神の言葉の) 「預言者 」
を意味します。
今日の場合は
the Prophet Muhammad で
イスラム教における 「預言者ムハンマド」
ということです。
10月16日にパリ近郊コンフラン=サントノリーヌで、中学校で歴史と地理を教える教師サミュエル・パティさん(47)が刃物で首を切られて殺害された事件。
表現の自由の授業の一環として、10月7日にパティさんがイスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を見せたことが原因とされています。
この授業を問題視した保護者の1人がネット上でパディさんを批判する動画を公開したことから、保護者と教師および学校が対立。
その後、警察や国土情報中央局の介入で、両者の対話が行われ事態は解決に向かっていると思われた矢先。。。
ロシア出身の18歳の男がパティさんの首を刃物で切断し殺害する事件が発生してしまいました。
こうした一連の経緯には仏国内でイスラム原理主義者として当局にもマークされていた人物の影が見え隠れしているとされ、テロ事件として捜査が進められているということです。
そんな中で、フランス各地では、言論の自由を支持し教育者への暴力に反対するデモが行われた、というニュースでした。
■編集後記
久しぶりのイスラム関連テロのニュース・・・言論・表現の自由と宗教などに対する偏見・差別との間の一線をどこに引くかは難しい問題ですが、それを利用したテロは許されることではありません。欧州ではコロナ第2波がまだまだ猛威をふるう中、こういったセンシティブな問題をめぐる対立が、人々の不安や不満のはけ口になってしまわないことを願います。
(裏)今日は博多華味鳥の市販スープで水炊きに挑戦します!最後、うどんか雑炊か。