Last US Penny Was Minted
The final run of one-cent coins was struck Wednesday afternoon at the U.S. Mint in Philadelphia, ending 238 years of production.
■チェック
・penny(=one-cent coin)【米】1セント硬貨
・mint (=strike) (硬貨を)鋳造する
・run 【名詞】
・U.S. Mint アメリカ造幣局
・end 【動詞】~を終わらせる、幕を閉じる
・production 生産、製造
■対訳
「米、1セント硬貨の製造終了」
フィラデルフィアの米国造幣局で水曜日の午後、1セント硬貨の最終ロットが鋳造された。これにより、238年にわたる製造に幕が下りた」
■訳出のポイント
penny
「ペニー」は
米国では
one-cent coin
「1セント硬貨」
の俗称。
正式名称ではありませんが、日常では事実上の標準語として広く使われています。
mint というと
ハーブ(薬草)の「ハッカ」「ミント」
がよく知られていますね。
しかし、今日登場している mint は語源を異にする全く別の単語です。
こちらの語源は
「硬貨を鋳造する場所」というラテン語 moneta。
ここから
「造幣所」「造幣局」
を意味する名詞となっています。
U.S. Mint で
「米国造幣局」
ということです。
また、ここから
「硬貨を鋳造する」
という動詞としても用いられるわけですね。
一方、
もともと「打つ」
という動詞
strike は、
金属を「打刻する」→ 硬貨を「鋳造する」
という意味にも使われ、
造幣局などの正式な(技術)用語としては
strike の方が一般的となっています。
今日のタイトルは、直訳すると
「最後の米1セント硬貨が鋳造される」。
すなわち、
「米国で、1セント硬貨の製造終了」
ということですね。
名詞 run は
印刷・製造の分野でよく使われる語で、
a print run 「印刷ロット」
a production run 「製造回」
のように、
「連続して稼働した製造分」「製造ロット」
といった意味合いです。
ここでは
the final run of one-cent coins で
「1セント硬貨の最後の製造ロット」→
「1セント硬貨の最終ロット」
となっています。
動詞 end は
「~を終わらせる」「~を締めくくる」の意。
本文末尾、
ending 238 years of production
の部分は
「238年の(=という長さを持つ)製造(という活動)を終わらせた」→
「238年にわたる(1セント硬貨の)製造に幕が下りた」
というわけですね。
米造幣局は11月12日、1セント(=0.01ドル)硬貨の最後となるロットを製造。
製造、流通コストが額面価値の4倍近い3.69セントになり、今年2月にトランプ大統領が製造終了を示していました。
penny 「ペニー」と呼ばれる1セント硬貨は1793年、米国初の硬貨として鋳造開始。
当時は1セントでクッキーや飴などを買うことができました。
現在、推定3000億枚が流通していますが、物価上昇や電子決済の浸透で需要は低下しています。
1セント硬貨は製造は終了しても引き続き利用は可。
硬貨は製造から約30年間流通するとされ、すぐに消えることはなさそうです。
■編集後記
カナダ、スイス、オーストラリア、ニュージーランドといった国で、すでに1セントに相当する硬貨の生産が停止しているそうです。日本でも、キャッシュレス化の影響で1990年に27億枚だった1円玉の年間発行枚数は24年には51万枚に減少しています。1円硬貨の製造終了も、そう遠くないかもしれませんね。
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(裏)確かにキャッシュレスになって1円硬貨どころかお金を持ちあるかない人も増えてますよね・・・