Airbus Requests Emergency Modification to 6,000 Planes
Flights have been significantly disrupted worldwide after European aerospace giant Airbus requested immediate modifications to about 6,000 planes, which make up about half its global fleet.
■チェック
・request ~を要請する
・emergency (immediate) modification 緊急修理 → 緊急整備
・plane 航空機
・(be) significantly disrupted 大きく混乱する
・aerospace giant 航空大手
・make up about half 約半分を占める
・fleet (飛行機などの)集団、隊
■対訳
「エアバスが6000機の緊急整備を要請」
欧州の航空機大手エアバスが、約6000機に対して緊急整備を求めたことを受け、世界各地で航空便に大きな乱れが生じている。対象となる機体は、世界で運航されているエアバス機の約半数にあたる。
■訳出のポイント
modification は
部分的な「修正」「変更」
を意味する名詞。
「仕様変更」「改修」「改造」「部品交換」
なども含む広い概念になります。
したがって
emergency modification
および
immediate modification は
「緊急改修」「緊急仕様変更」
といった意味合いになるわけです。
しかし、日本語の “改修” は大掛かりな工事や深刻な欠陥などを想起させるため、航空分野の報道では、日常的な点検や不具合修正などを含む “整備” を用いるのが一般的。
したがって、今日の対訳でも
「緊急整備」
統一しています。
disrupt は
「~を止める」「~を乱す」
という動詞。
交通、通信、サービスの文脈では
受動態の
be disrupted で
「乱れる」「混乱する」
という定番表現となっています。
航空便の場合、
cancel
よりも広いニュアンスで、遅延・迂回・間引き運航なども含む広い意味での混乱を指すわけですね。
そして、
significantly は
「かなり」「大いに」の意。
ニュースでは “深刻に” までは至らないものの、中~強の程度を表す副詞として頻出です。
ここでは
have been significantly disrupted worldwide で
「世界各地で大いに混乱した」→
「世界各地で大きな混乱が生じた」
ということですね。
make up ~ は
「~を構成する」「~を占める」
という成句。
本文末尾、
which make up about half its global fleet
の部分は
「その(=エアバスの)世界の航空機隊の約半分を占める(およそ6000機)」→
「世界で運航されるエアバス機の約半数にあたる(およそ6000機)」
となっています。
対訳では、この部分を独立させて
「対象となる機体は、世界で運航されているエアバス機の約半数にあたる」
としています。
11月28日、ヨーロッパ航空機大手のエアバスが、一部に不具合の可能性があるとして、緊急整備のための運航停止を要請しました。
同社は、主力のA320系統の航空機について
「強い太陽放射によって飛行制御に不可欠なデータが破損される可能性が判明した」
と発表。
運航各社に対し、直ちに運航停止してソフトウェアやハードウェアの更新、交換に応じるよう要請したものです。
対象となるのはおよそ6000機ということです。
日本でも、全日空が29日、国内線計95便を欠航し、約1万3200人に影響が出ています。
■編集後記
6000機の運航停止とは・・・エアバス社55年の歴史の中で最大級のリコールだそうです。今回の措置ではアメリカでおよそ260機、インドでは350機以上が対象だといいます。特に、米国では一年で最も移動する人が多いと言われる Thanksgiving 「感謝祭」の時期に重なってしまいました。しかし、深刻な事故が起きてからでは遅いので、影響を受けた人たちも(しぶしぶながらも?)納得せざるを得ないでしょう。。。
(裏)先日札幌行きはJALのエアバス350でした。。WIFIも使えて快適でした。結構揺れましたが・・・