China Successfully Lands a Rover on Mars
China successfully landed its rover on Mars, according to state media, becoming the third country in history to put a rover on the red planet.
■チェック
・successfully 成功のうちに
・land a rover 探査機を着陸させる
・Mars (=the red planet) 火星
・state media 国営メディア、国営通信社
・surface 地表
■対訳
「中国の探査機、火星着陸に成功」
中国の国営メディアによると、同国の探査機が火星着陸に成功したという。火星への探査機着陸はこれで史上3ヵ国目となった。
■訳出のポイント
「成功」 という名詞としておなじみの
success
から派生した副詞
successfully は
英字新聞でも頻出です。
とくに、今日のように宇宙開発や科学などの話題で
「~することに成功した」
という場合、
「成功する」 という動詞 succeed
が使われることはほとんどありません。
そのかわりに
【successfully + V 】
という形で
「成功のうちに~する」 → 「~することに成功する」
と表現するのが通例となっています。
今日のタイトルでも
China has successfully landed a rover on Mars で
「中国が成功のうちに探査機を火星に着陸させた」 →
「中国が探査機を火星に着陸させることに成功した」 →
「中国の探査機が火星着陸に成功した」
というわけです。
state media の
state は
「国」 「国家」 の意。
したがって
「国のメディア」 → 「国営メディア」
ということですね。
中国の場合、
「新華社」 「中国中央電視台 (CCTV)」 など、
共産党政権が統制している通信社やテレビなどが
この state media
に当たります。
red planet は直訳すると
「赤い星」。
the red planet は
「火星」
の別称としてよく登場する言い方なので
(the planet) Mars
とセットで確認しておきたいですね。
そこで、本文後半のカンマ以下は
「火星に探査機を置いた歴史上3番目の国になった」 →
「火星への探査機着陸はこれで史上3ヵ国目となった」
ということです。
中国国家宇宙局の探査機 『天問1号』 は去年7月に打ち上げられ、
今年2月に火星の周回軌道に到達。
その 『天問1号』 が15日午前に火星への着陸に成功したと
伝えられました。
火星への着陸は旧ソビエトとアメリカに次いで史上3ヵ国目。
旧ソ連は1971年に火星に探査機着陸を成功させるも、着陸後すぐに通信が途絶えています。
一方アメリカは、1976年に探査機を火星に着陸させ、その後の地表探査にも成功。
今回の 『天問1号』 に搭載された探査車が、この後火星の表面を走行し、地形などの調査にも成功すれば、米国に次いで世界で2番目の快挙となるわけです。
中国は近年 “宇宙強国” を目指して、国家総力をあげて宇宙開発に取り組んでいますね。
その成果が、こうしたニュースとして着実に現れるようになってきたことを感じます。
■編集後記
非常事態宣言期間中とはいえ、日常の忙しさは全然変わりません。時間に追われる日々を過ごす一方で、中国の探査機が火星に着陸しています。そんな宇宙の出来事をイメージすると少しだけ心に余裕ができます。
(裏)蒸し暑いですね。関東梅雨入り間近か。5月中に梅雨入りすれば10年ぶりだそうです・・