UK Parliament Votes in Favor of ‘Assisted Dying Bill’
British lawmakers have voted to approve a bill allowing terminally ill adults to choose to end their lives.
■チェック
・Parliament (=lawmakers)【英国】国会、議会
・vote in favor of (=vote to approve) ~を可決する
・assisted dying bill 安楽死法案
・allow (人)to V (人)が~することを可能にする
・terminally ill adult成人終末期患者
・choose 選択する
・end one’s life 自ら命を絶つ
■対訳
「英議会、『安楽死法案』を可決」
イギリスの議会で、成人終末期患者が自ら死を選ぶことを可能にする法案が可決された。
■訳出のポイント
parliament の原意は
「議論をすること」「議論をする場所」。
ここから、
「議会」あるいは「議会の会期」
を指す名詞となっています。
英国では
Parliament で 「国会」の意。
主に
the House of Commons
「下院」
を指すことが多い単語となっています。
また、
lawmaker は
「法律を作る人」→「立法者」「(立法府の)議員」
を意味する名詞。
ここから、
lawmakers と複数形で
「議員ら」→「議会」
という意味でもしばしば使われるわけです。
assisted dying は
本来は、
「手助けされて死ぬこと」→「ほう助による死」
を意味します。
日本語では
「安楽死」
と意訳されることが多いので、今日の対訳でもそれにならっています。
bill は
「議案」「法案」「法律案」
なので、
assisted dying bill で
「安楽死法案」
ということですね。
allow (人)to V は
「(人)が~するのを許す」「(人)が~するのを認める」
「人)が~するのを可能にする」
という言い方。
そこで、
a bill allowing terminally ill adults to choose to end their lives
の部分は
「成人終末期患者が自分の命を絶つことを選ぶのを可能にする法案」→
「成人終末期患者が自ら死を選ぶことを可能にする法案」
というわけですね。
この法案は、イギリスのイングランドおよびウェールズで、余命6か月未満と診断された成人が医師2人と裁判官の承認を得た上で、薬物の投与などによって死を選ぶ権利を認める、とするもの。
11月29日に議会下院で行われた採決の結果、賛成330、反対275で法案は可決され、成立に向けて前進したというニュースでした。
法案成立には、2回目の採決を経た上で上院での審議を通過することが必要になります。
英国では2015年にも同様の法案が審議されましたが、当時は反対多数で否決。
欧州を中心に安楽死を合法化する国が増える中、英国でも国民感情が近年変化していることも指摘されています。
つい最近の世論調査では、安楽死合法化支持が73%、不支持が13%という結果が伝えられています。
■編集後記
今後、安楽死の合法化は各国で議論されるようになりそうですね。欧米では、米国の一部の州や、オランダ、ベルギー、スイス、カナダなどで医師の薬物投与などによる安楽死が合法化されています。キリスト教徒の中で特に自殺をタブー視するカトリック信者が多いスペインでも2021年に法制化されて、話題になりました。日本では・・自殺ほう助罪や嘱託殺人罪などに問われる可能性があり、なかなか難しそうです。
(裏)日本シリーズJTカップ、沈滞化する男子ツアーを象徴するような試合で、解説の丸山も青木も呆れてましたね・・・