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毎日1分!英字新聞 石田

東大教授、日本の地震予知システム廃止を呼びかけ

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Tokyo University Professor Urges Japan to Scrap Earthquake Prediction System

Seismologist and professor of Tokyo University Robert J. Geller called on the Japanese government to admit to the public that earthquakes cannot be reliably predicted in his article published in Nature online on Thursday.

■チェック

・urge ( = call on)  要請する、呼びかける
・scrap  廃棄する、廃止する
・earthquake prediction system  地震予知システム
・seismologist  地震学者
・admit  認める
・reliably  確実に

■対訳

「東大教授、日本の地震予知システム廃止を呼びかけ」

地震学者のロバート・J・ゲラー東大教授が、木曜日の電子版ネイチャー誌に掲載された論文の中で、日本政府に対して、地震を確実に予知することは不可能だと国民に認めるよう呼びかけた。

■訳出のポイント

predict は 「予知する」 「予測する」 という動詞。

prediction はその名詞形で 「予知」 「予測」 となります。

したがって、タイトル中の earthquake prediction は 「地震予知」ということです。

scrap の語源は、「くだらない物」 という意の古ノルド語の skrap。

ここから、通常は好ましくない物の 「断片」 「かけら」 「破片」 という意味の名詞として用いられます。

日本語でも 「スクラップ」 といいますが、とくに再処理をする金属などの「くず」 の意味でしばしば登場する語です。

また、日本語では新聞や雑誌などの 「切り抜き」 のことも 「スクラップ」といいますね。

しかし、英語ではこの用法が全くないではありませんが、かなりまれです。

上記の意味としては普通、米国では clipping、英国では cutting が使われるので注意しましょう。

さて、この scrap は動詞だと 「~をくずにする」 → 「~を廃棄する」「~を廃止する」 という意味になります。

ここでは、scrap earthquake prediction system で「地震予知システムを廃止する」 ということです。

urge と call on は、「~を呼びかける」 「~を求める」。

どちらも英字新聞では常連の重要表現なので、しっかり確認しておいてください。

urge 人 to V  (call on 人 to V) という形で 「人にVするよう呼びかける」となります。

今日の場合は、”人” にあたる部分が Japan および the Japanese governmentになっているので、「日本政府に(対して)~するよう呼びかける」ということです。

admit は 「認める」 という動詞で、to the public は 「公に対して」という言い方なので、admit to the public で 「公に認める」。

ただし、public は 「公衆」 「市民」 「国民」 というニュアンスでも使われる語で、ここではむしろ「日本政府が(日本の)公衆に対して認める」→ 「日本政府が国民に(対して)認める」 と解釈するのが妥当でしょう。

そして、何を公に認めるかは続く that 以下に示されています。

つまり、earthquakes cannot be reliably predicted
「地震は確実に予知されることができない」 →「地震を確実に予知するのは不可能である」 ということです。

ゲラー東大教授は、現代の科学技術では地震の予知は不可能であり、日本政府は国民に対しそれを認めた上で、全土にまんべんなくリスクを抱える地震大国として、予測不可能な事態に常に備える体制を整えるべきだと強調しています。

また、 今回の東日本大震災で津波の被害を受けた東北地域に関しては、過去にも巨大津波が2度発生していたことを指摘し、沿岸部にある福島第一原発はそうした津波にも耐えうる構造に設計すべきだったと鋭く批判。

現在国内で運転中の原発は大半が沿岸部に建設されていることから、大規模な津波に対応できるよう、すべての原発について津波対策を根本的に見直すべきだと指摘しています。

■編集後記

週刊ポスト4月8日号では「年間数百億円規模の予算と多くの人員が割かれているにもかかわらず、現在の研究体制では地震予知は当分不可能」と断言するのは、東京大学名誉教授の上田誠也氏、とあります。
科学的には予知はまだ難しいですが、今回、地震が起きる前の3月4日に茨城の海岸に50頭の鯨が打ち上げられたりとか、予兆とされる事象が起きています。
吉村昭の「三陸海岸大津波」でも明治29年、昭和8年の津波の直前にイワシが大量に浜に打ち上げられたりといった海の生物の異常行動が報告されています。
(裏)なにか昨夜から大きな揺れなく静かです。
静かなほど気味悪いです。

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