Finland Officially Joins NATO
Finland officially became the 31st member of NATO on Tuesday, marking a historical security policy shift from its military non-alignment after Russia’s invasion of Ukraine.
■チェック
・officially join ~に正式に加わる
・NATO
(=North Atlantic Treaty Organization) 北大西洋条約機構
・complete ~を終える
・security policy 安全保障政策、防衛方針
・mark a historical shift 歴史的な転換を示す
・military non-alignment 軍事的中立
・invasion 侵攻
■対訳
「フィンランド、NATO に正式加盟」
火曜日フィンランドが正式に、NATO(北大西洋条約機構)の31番目の加盟国となった。ロシアのウクライナ侵攻を受け、同国の防衛方針は軍事的中立から歴史的な転換を示した形だ。
■訳出のポイント
NATO は「北大西洋条約機構」。
正式名称
North Atlantic Treaty Organization も
確認しておきましょう。
security の原義は
「安全」 「無事」 「安定」。
ここから、
何かに対する 「防護」 「防衛」 「安全確保」 「安全保障」
という意味でも頻出の単語となっています。
security policy で
「安全保障政策」 「防衛方針」
ということです。
shift はもともと
位置や方向、目線などを 「移す」 「変える」
という動詞。
ここから、
方針、意見などを 「変える」 「転換する」
という動詞、
そして
「変化」 「移動」 「変遷」 「転換」
という名詞としてもしばしば登場しています。
今日の場合は、
security policy shift で
「防衛方針の転換」、
mark a historical security policy shift で
「歴史的な防衛方針の転換を示す」
となっています。
alignment は
「整列」 「一列に並ぶこと」。
政治運動などにおいて 「一列に並ぶこと」 →
「連携」 「連合」 「同盟」
という意味でもしばしば使われる単語なので、
注意しましょう。
non-alignment だと
「同盟しないこと」 → 「非同盟」 「中立」
という意味になります。
そこで、
(shift) from its military non-alignment
の部分は
「軍事的中立からの(転換)」
ということですね。
北欧のフィンランドが4日、正式に NATO に加盟。
フィンランドはロシアと約1300キロに渡って国境を接していますが、東西冷戦中も軍事的中立の方針を維持してきました。
しかし、昨年のロシアによるウクライナ侵攻を受けて、その方針を大きく転換したわけです。
北大西洋条約の第5条では、
“an attack on one member of NATO is an attack on all members”
「ひとつの加盟国に対する攻撃は全加盟国への攻撃である」
と述べられています。
つまり、フィンランドが(ロシアに)攻撃された場合には、米国を含む NATO 全加盟国がフィンランド防衛に協力することを意味します。
ちなみに、隣国スウェーデンもフィンランドとほぼ同時にNATO 加盟申請をしていますが、トルコとハンガリーがまだ認めていないため、実現していません。
フィンランドは
「加盟国となって最初にすることは、スウェーデン加盟承認の文書を提出すること」
「スウェーデンが加わるまで、フィンランド加盟は完全なものにはならない」
としています。
■編集後記
フィンランドとスウェーデンは、地理的に欧州とロシアの間に立って、長い間中立の姿勢を基本的に保ってきました。ロシアによるウクライナ侵攻の歴史的意味は、その2国の中立方針を転換させたという点でも、後々語られるように思います。
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(裏)今朝6時の時点で18度。上野のソメイヨシノはかなり散ってました。遅咲きの桜はきれいでした。