Japan: Ex-Hyogo Governor Reelected Despite Alleged Power Harassment
Former governor of Hyogo Prefecture, western Japan, Motohiko Saito, was reelected on Sunday despite being ousted over accusations of power harassment.
■チェック
・ex- (= former) 元…
・governor 【日本】知事
・be reelected 再選される
・despite ～にかかわらず
・(alleged) power harassment パワーハラスメント（疑惑）
・accusation 非難
・be ousted追放される → 失職する
■対訳
「元兵庫県知事が再選、パワハラ疑惑にかかわらず」
日本西部・兵庫県の斎藤元彦元知事が、パワーハラスメントを非難されて失職したにもかかわらず、日曜日に再選を果たした。
■訳出のポイント
governor の語源は
「統治者」「かじ取り」を意味するラテン語 gubernator。
ここから、
米国では「州知事」
英国では、以前の植民地の「総督」、
日本では都道府県の「知事」
を意味する名詞となっています。
ex-Hyogo Governor
および
former governor of Hyogo Prefecture で
「元兵庫県知事」
ということですね。
harassment は
「悩ますこと」「悩み（の種）」
あるいは
「迷惑をかけること」「迷惑行為」「嫌がらせ」
を意味する名詞。
日本語でも
「ハラスメント」として、
すでに浸透していますね。
power harassment は
地位や人間関係が上にある者が下の者に対して、権力（= power) や優位性を利用して嫌がらせなどを行うこと。
その典型例としは、職場の上司による部下のいじめが挙げられます。
日本語でも
「パワーハラスメント」、
略して「パワハラ」という訳が一般的ですね。
alleged は
証拠はないが「申し立てられた」「主張された」→
「疑わしい（と思われている）」
という形容詞。
そこで、
alleged power harassment で
「疑わしいパワーハラスメント」→「パワハラ疑惑」
ということですね。
また、
accusation は
法律用語では「起訴」「告訴」「告発」の意。
より一般的には
「非難」「とがめ」
を意味する名詞となっています。
すなわち、本文末尾の
over accusations of power harassment は
「パワーハラスメントの非難をめぐって」。
despite being ousted over accusations of power harassment
の部分は
「パワーハラスメントの非難を受けて（知事という地位から）追放されたにもかかわらず」→
「パワーハラスメントを非難されて失職したにもかかわらず」
というわけです。
パワハラの疑いなどを告発する文書が出て兵庫県政が混乱し、議会から不信任を議決された斎藤元彦知事。
直後の知事選での再立候補には厳しい見方もありましたが、投票結果は、有力視されていた対抗候補を破って斎藤氏が再選を果たす形になりました。
■編集後記
斎藤さん、見た目も話し方も穏やかで感情的になることがなく、どちらかといえばドライに見えますが、その精神力のタフさは半端ないですね！県知事候補の街頭演説にあれだけの人々が集まるというのは初めて見ました・・・20代、30代の支持の多さも特筆すべきですね。逆に、疑惑に関する彼の主張が正しいとすれば、兵庫県庁を支配する得体の知れぬ闇が今後、浮き彫りになってくるかもしれません。
（裏）気温急低下。明日から伊豆へ２泊３日の合宿いってきます。